京の夏の旅
休載中、昨年の旅のお話です。
京都市と観光協会が主催して
毎年テーマを決めて組まれる
キャンペーン、"京の夏の旅"
2023年は新選組結成160周年ということで
これらにまつわる普段非公開の施設の特別
展示を目玉に開催、期限ギリギリ9月吉日
トンボ帰りで馳せ参じてまいりました。
壬生での屯所、宿舎。ドラマ小説に登場する
島原の揚屋や置屋等などキャンペーンと常設
織り交ぜて訪問。
いずれも学芸員さんが控えており、そこそこ
頭数が揃った所で「これこれこうで」と受講
するスタイルです。
みっしり狭い住宅地の中にちんまりと歴史の
遺構が星のように点在するのが京都の面白い
ところ。ましてや幕末となるとエピソードが
未だ痕跡として生々しく残っており不思議な
気持ちになります。
そのほか重要な暗殺事件の現場辻や、
西本願寺の仮屯所跡などいくつか巡り
お腹いっぱいになって夕方には帰りの
新幹線で帰宅。
勤王のスパイを捉え磔拷問したという蔵で
女性の学芸員さんと「かの小説でここでの
残酷な描写で気が滅入りましてな」などと
共感したり楽しいひとときもありましたが、
総じて学芸員から見た新選組は守護職会津
御預を盾に島原に繰り出す度に騒動起こし
絵画什器を破壊するならず者集団であった
という印象でした。
司馬遼太郎あたりが青春ドラマに仕立てて
人気を博すと、奔放な解釈で小説、漫画、
演劇、ドラマ、映画の題材となって現代に
至る訳ですが、正直なとこ特攻服を纏った
昭和の街宣⚫︎翼のような存在だったのかも
知れません。まあ勤王側も戊辰の役までは
左翼ゲリラだった訳ですが。
そのへん壬生浪への本音を上品に伝える術、
京雀の衆々、ホント長けてらっしゃるのね。
…などと、深掘りするのも楽しい旅でした。
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