ふらんけんの日記

私は何かにつけてヤハマのミュージック
イクイップに執拗にケチをつけられます。


ライブ中に大音量で鵜飼の鵜のごとく
ランダムに「ウエッ」と作動音を発する
ヤマハの電子ピアノ用ダンパーペダル。


型番FC-3と言いステージピアノ新調した
際に付属品で同梱されてきたものです。






これはメーカーを問わず座奏スタイルでの
キーボード奏者共通の悩みと思われますが
演奏中ペダルが勝手に旅に出てしまうため













わたしはこのようにXスタンドに格納
できる治具を考案し演奏中にペダルが
逃げない工夫をしてみました。これは
効果絶大で演奏に集中できるように。



しかしこれの副作用でペダル上下動以外の
応力を摺動部ですべて受け止める事になる
わけで、それ以降踏んだり離したりする際
「ウエッ」と異音を発する原因になったと
推測しています。かれこれ1年位経つかな。



小規模PA使用するラウンジライブでは
バラード曲は特に「ウエッ、ウエッ」と
激しく響くため、お客さんはクスクスと
笑いだすのです。こっちは泣きたいです。

でも治具外してペダルが前に
出ちゃうのもイヤだしなあ…。

以降グリス噴霧で対処してきましたが
＊以前の記事 →こちら
最近では１曲弾く度に塗布しないとすぐ
症状が出るようになっていしましました。



そんな訳で対処療法も限界。いよいよ
対策を考えなきゃ。3千ちょいで新品、
更に廉価な代替品もありますが、上記
治具の寸法もあるし同型刷新ではそも
そも問題解決に至ってない可能性あり。

じゃ、重い腰上げDIYしましょうか。



ネットでは"電子ピアノ、ペダル、
ギコギコ音"あたりで検索すると
いくつかケースがあがってます。
あまり頻繁に起きるケースでは
ないみたいだな。




知恵袋あたりではどうもマトモに
取り合ってもらえてない様ですな。

大抵はメーカー修理に出しなさい
あるいはグリスを塗布しなさいと
いう回答が大勢を占めております




ちょっと考えてみましょう、再度分解。

もうシェルの中も構造物も問わず
吹き付けたグリスでベトベトです。
まずこれらを綺麗に拭き取ります。


鳴る可能性は先程もお話しした通り
ペダル付け根のヒンジ部あるいは
横動を制限している左右ここの部分。

ペダル本体に被せてある樹脂性の部品から
（写真、三角の黒い所）左右小さな突起が
飛び出て、少しでも変位した力がかかると
突起が横動ストッパーに当たり横動を防ぎ
ます。突起ゆえ点接触となり応力が集中し
異音の発生源になっているのでは？

ヒンジ部の摺動はごく僅かで掛かる応力も
さほどでないはず。考えた末にまずはこの
横動を制限してるリミッター壁をペンチで
無理やり外側に開いてみることに。







いちどシェルを組み付けて動作確認。
擦れて「ウエッ」と鳴ることは解消
したがこんなに横動範囲が広がって
しまう。

＊写真で見るとごく僅かなのですが
実際には足裏に伝わる上下左右の
3次元的な動きがなんか気持ち悪い


ちなみにペダル踏み込み量を
ポッドに伝えるリンケージは
構造上たまたま横動を受ける
冗長を大きく確保してあって
動作に影響ありませんでした。
ここに負担が掛かると故障に
直結してしまうのでラッキー。





職場のゴミの中からトラックの
カレントヒューズボックス蓋が
でてきました。厚さ約2.6mm



ABS樹脂で直角も出て厚みも良さげ。
こいつを切り取ってチャンネル材に。


さらに採寸の上Ｌ字型に切りだして・・


横動するペダルの開口部に挟んで固定。

おそらく爪先がヒットする箇所と思われ
皿ビスを舐めない限界まで締め込みます。
今度はこいつが横動ストッパー代理です。


ガサガサな耳の処理を何とかしたい
ですが道具が揃わないのでまた後日。

ABS樹脂とペダルのダイキャスト間で
面接触で応力分散となり異音の発生を
抑える構造なのだがどうかなあ？？


とりあえず動作確認してみましたが
「シュッシュッ」と静かになりました。
厚みも2.6mm×2でビンゴ。横動せず。

つぎのリハで実演奏のテストをします

もし、ここが擦れて再度音が鳴っても
グリスアップポイントは開口部なので
今までみたく穴の中に向け目くら滅法
グリススプレーを吹かずに済むわけで
とにかく、これで様子見てみますか。




荒っぽい外科手術なのだが
我ながらよく出来たとおもう。

今度こそ完治だといいのだが……。






今回の記事は工業製品の不具合を
DIYにて対策する過程をお楽しみ
いただく目的で書きました。本来
販売店ないしメーカーのサポート
に修理依頼するのが正しい手順と
なります。

読者様でこの内容に沿って分解や
改造等の実践された場合、個々の
結果についてそれぞれ自己責任で
おねがいします。